夜目の人

夜目の人_詩

夜目の人

暗いところで
目が慣れてくるのがもう少し遅かったら、
私は撃たれていた。
もっと見分けがついていたら、
私は声をかけることができたはず。
いまは暗いのか、明るいのか よくわからない日々で、
ただ、それぞれの夜目に 懸けられているようだ。
それが良いのか悪いのか。
わからないが、
わからないという文字を夜目で読もうとする。
目が悪くなるよと親に言われる。
月明かりも、スマホの光も無いが、読むのをやめたくはない。
声にすれば 見なくてもよかった。
見なくていいのはラクだと 彼女の友達と交わしたことがあるが、
見なければ読めないと内心思っていた。
友達と互いに顔を合わせてはいない会話だった。
いま、「見えますか?」と私たちは確認しあう。
夜のなかで、私たちは確認しあう。

詩の朗読会『夜目の人』を開催しました。

開催概要 – 2022年 12/17(土)Open 18:30 Start 19:00
会場: 喫茶七番(名古屋市中区錦2丁目7-7 オリマチ錦1-A)入場無料
パフォーマンス by
・カワムラヨウスケ feat. Eriko E.
・Phono-Electus Nocte (Ko Yamada)
・村田 仁(詩)
*タイ料理レストランバー「Golden Yellow」も限定開店。
Illustration by Hitomi Hasegawa.
主催: ART FARMingTV(長者町 スクール・オブ・アーツ)

朗読会当日に、詩集『夜目の人』を発表しました。
B6判 56頁 12編 収録。

【詩集「夜目の人」販売開始】
文筆家 古沢和宏氏が運営する 犬山の古書 五つ葉文庫と、名古屋 長者町トランジットビル1階の 五つ葉文庫 annex にて「夜目の人」を取り扱いいただいています。¥1,000(税込)。

・キワマリ荘&古書五っ葉文庫(google map
・長者町トランジットビル(google map

・長者町 アートセンター[Yojo-Han] (ART FARMing スタジオ)
で開催している 詩の教室「詩から」でも対面販売します。

「作品」一覧に戻る